もくじ。




「やった、宴会!!」
ソファーに転がってせんべいを齧っていた乱菊が、日番谷が戻ってくると同時に、嬉しそうに身を起こした。
それを、日番谷は苦々しく見返す。
「お前は年中、宴会みたいなもんだろうが! だらしねぇにも程があるぞ」
ついてきた遊里道が、思わず視線を逸らす。襟元がいつもよりさらに乱れて、ちょっと動けば思い切り胸が見えそうな格好だ。

一方の乱菊は胸元を直す気配もなく、せんべいを、ばりばりぼりんと飲み下す。
「やーだ、もう定時後なんだからいいじゃないですか?」
「てめえは、昼間っからその体勢だろうが!」
ひ、昼間っから、と思わず繰り返した遊里道を見て、日番谷は思わずため息をつく。
副隊長がこの状態で、残務を片付けられたのはひとえにこの自分と、優秀な他の部下がいるからこそだ。
「お前、十二時前になったら除夜の鐘を撞いて来い。一年の煩悩を神様に洗い流してもらえ」
「えぇ〜、寒いですよぅ」
「隊首命令だッ!」